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患者さんの食事の安全を考える「NST学習会」開催

こんにちは。神戸協同病院医局のSです。
今週末までは厳しい寒さが残りますが、次第に春の暖かさがやってくる気配を感じる今日この頃ですね。

さて、昨日は神戸協同病院の言語聴覚士さん(ST)が『摂食嚥下学習会-基礎編-』という学習会を開催しました。病院の医師やリハビリスタッフ、看護師、病棟のワーカーさん、また歯科事業所からも歯科医師や歯科衛生士が参加しました。
今回は学習会の内容をほんの少し報告させていただきます。

IMG_1040.JPGのサムネール画像

私たちは摂食(食物を食べること)・嚥下(飲み下すこと)を当たり前の動作としてほとんど意識することなく行なっています。

しかし、何らかの理由から摂食・嚥下に障害が生じてしまうと、十分な栄養を経口摂取することが出来ず、免疫力の低栄養や低下、脱水・・・、そして更に摂食嚥下機能の低下をもたらすという悪循環に陥ってしまいます。
つまり。食事とは生命維持にとって重要なことなのです。

また、嚥下機能の低下による代表的な病気として「誤嚥性肺炎」があります。

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誤嚥性肺炎とは、食物や唾液、逆流物(胃液など)が声門より下の気道に侵入することで起こる肺炎のことです。免疫力の低下した高齢者の方に多く発症するそうです。

誤嚥性肺炎を予防するためには、
・口腔ケアを行なう
・枕など使い首の角度を調整する
・必要に応じて飲料にトロミをつける
・嚥下し易い姿勢をとる
・食事介助者の一口当たりのペース・量に気をつける
・食事の前は覚醒状態になるように気をつける(ボーっとしてないか)
などの対策があります。

※食事中にムセていると誤嚥が強く疑われますが、高齢者や脳血管障害を持っている患者さんなどはムセないことがあり、体調の変化に注意しなければなりません。

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トロミ茶の試飲もありました!
あまり美味しくない、という感想が多かったです・・・


神戸協同病院のNST(Nutrition Support Team=栄養サポートチーム)は定期的に病院内や病院外の医療関係者向けに学習会を開催しています。
今後は、医科歯科連携も強調されていますので更にこうした学習機会が増えていくでしょう。
患者さんのQOLを高めるためにはどのようなサポートが必要なのか。また、他職種連携についてよく学ぶことが出来ました。

〈医療を志すみなさんへ〉
ぜひ病院実習や病院で開催している学習会などにご参加ください。
チーム医療の実践を見て、将来の医師像を考えてみませんか?


*神戸協同病院は協力型臨床研修病院として研修医や医学生の病院実習の受入れを行なっています。お気軽に見学にどうぞ♪
〈神戸協同病院ホームページ〉
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