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12月23日~24日震災支援ボランティア報告 ①

医学生のみなさん、こんにちは。

12月の震災支援ボランティアの報告です!

支援日程は12月23日朝から~24日。24日は震災支援の報告会として学生発表に参加となりました。今回の支援には神戸大学の1年生2名、兵庫医科大学の2年生2名、3年生1名が参加してくれました。

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 今回の支援では、仮設住宅に住む子供たちにクリスマスプレゼントを用意し、クリスマス会を行いました。仮設住宅だけでなく、津波被害のあった家を再建され、もともと住んでいた地域に戻ってこられている被災者のお宅を訪問し、クリスマスプレゼントを渡し、お話を伺いました。

 

その中で、Yさんという75歳の男性のお宅に訪問させてもらい話を伺いました。

Yさんは、3月11日から40日たち避難所から戻った時、めちゃくちゃになった自宅を見て茫然自失となり、しばらくは何もする気力がなかったそうです。幸いお隣の娘さんの家が無事だったので、そこで住み始めました。
しかし、その地域にご近所の方も戻ってこれず、地域に住んでいるのはYさん夫婦だけで、町に活気がなく寂しい思いをしたそうです。

「本当にゴーストタウンみたいだったよ」とYさん。


朝、近所の子供たちが登校する声、昼過ぎに散歩をするおばあちゃん、夕方に買い物に出発する車の音、井戸端会議をするお母さんたちの声、地域に人がいなくなり、日常がなくなることがどれだけ辛いことなのかをお話ししていただきました。

そんな時に全国から訪れたボランティアに声をかけてもらったそうです。


「何をされているんですか?」

「最近はどうですか?」

「何か困ったことはありませんか?」

 

Yさんはボランティアの何気ない一言を、こう感じたそうです。

家が壊されて、困っている縁もゆかりもない自分のことを心配してくれた。声をかけてもらえたことがどれだけ嬉しかったか。少しづつ元気を出さないといけない、何かしなくちゃいけないと思えるようになって、めちゃくちゃになった自宅を片づけ出したんだよ。そうして、家の掃除をしていたら、またボランティアの人が声をかけてくれた。

「何をされているんですか?」「お元気ですか?」

「何かお手伝いできることはありますか?」

 

色んな人々が声をかけてくれることで、背中を押されている気がした。俺が元気ださなくてどうするんだと感じて、苦しくても前を向いて歩かないといけないと感じた。
それからは「何とかなる」と思えるようになった。
皆さんにかけてもらって優しい言葉は暖房器具よりも暖かいよ。とYさん。

 

震災支援ボランティアというと、瓦礫処理や、家屋再建といった直接的な支援をイメージすると思います。兵庫民医連の震災支援ボランティアは、それだけにとどまらず、被災者の求めているものに応え、生活を再建する元気を持ってもらえるような支援を行っています。

今後もこういった被災者の心に寄り添う支援活動を行っていきたいと思います。

次の報告では参加した医学生の感想や、発表内容を紹介したいと思います。

 

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