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4年間の研修を終えて思う事など(1本目)研修指導について

初期研修2年、後期研修2年の計4年の研修が終わりました。

 

4月から、神戸市立医療センター中央市民病院の救急部に外部研修に行くJUN1です。

 



兵庫民医連での4年間の研修が終わるにあたって、今思う事などを数回に分けて書いてみたいと思います。

 

まずは、研修指導について。

 

後期研修医になると初期研修医の指導も行います。

 

昨年末の忘年会の席で、リハビリのスタッフの方々と指導について話していて、口をついて出た言葉が以下、

 

「指導というのは、

 

『指導を受ける側が最も成長することを目的として行われる全てのこと』

 

であり、それ以外の目的で行われる事は指導以外の何ものかであって、指導ではない。」

 

という話をしました。

 

キョトンとされました、案の定。

 

しかし、指導というのは上記の定義以外のものはない、と考えています、大袈裟ですが。

 

例えば・・・

 

今までの研修医がAという方法で理解し、成長してくれていても、新しい研修医が来て、Aという方法で理解、成長しなかった場合、そのAという方法を続けるのは指導する側の人間のする事ではないと思っています。

 

その研修医が最も成長するBとういう別の方法を探さなければなりません。

 

だって、指導される側が最も成長することを目的に行われる事が指導ですから。

 

いつまでもAという方法を採用するなら、それは指導ではなく『指導以外の何ものか』である、と思うのです。

 

相手の成長しない方法で教えるのって、時間の無駄ですよね。

 

どうせ指導するなら理解し、成長して欲しい。

 

Bという方法でダメなら、Cという方法、Cという方法でダメなら、Dとういう方法・・・以下省略。

 

もちろん、それは手取り足取り教える事を意味しませんし、研修医に迎合(げいごう)しているわけでもないと思います。

 

見て学ばせることがその研修医を『最も』成長させるなら、見て学ばせれば良いと思います。

 

手取り足取り教えるのがその研修医を『最も』成長させるなら、手取り足取り教えるべきだと思うのです。

 

自分がかつてAという方法で指導されて最も成長したから、研修医にもAという方法で教える、というような指導の仕方は思考が停止しています。

 

自分と研修医は他人なのですから、同じ方法が他人にも最適だとは限らないはずです(考えたら当たり前だと思うのですが)。

 

何か大事なことを伝えたくて自分がされた指導法と同じ教え方をする、という確固たる信念があるならそれも良いですが、それがただの思考停止ではない、ということを常に自問する必要はあると思います。

 



というわけで、いつも自分に言い聞かせているのは、

 

『教えられたように教えてはいけないし、教えたいように教えてはいけない』

 

ということです。

 

研修医とは常に、私たち指導する側に『変化』を要求する者のことです。

 

そして、指導者とは常に『変化し続ける』者の事です。

 

だから指導とはやりがいもあり楽しいものであると思うのです。

 

だって変わって行くって楽しいですから。

 

研修医が去って行った後には、

 

『研修医も指導医も指導が始まる前とはまるで別の人々になっている』

 

はずです。

 

研修医と指導医が化学反応を起こすのです。

 

『変わって行く自分自身を楽しい、変わらない自分よりも変わった後の自分により前向きでいられる、という習性が指導医には必要なのだ』

 

と指導される側で2年、指導する側で2年過ごして思っています、僭越ながら。

 

 

研修医が来たときと、去って行った後で、指導する側に何の変化もないのなら、それは指導したとは呼べないのではないのでしょうか?

 

私を初期研修医から指導して下さっている、指導医のEAST先生もN田先生もK田先生もこの4年で随分変わられました。

 

もちろんいい感じに。

 

たびたび僭越(せんえつ)ながらすいません。

 

先日読んだEAST先生のカルテ記載は私が働き始めた4年前より格段に読み易い記載に変化していて、

 

『指導医も変化し続けているんだ!!!』

 

と感動しました。

 

私自身、上手く指導出来たかは自信がないけれど、2年間指導する側にいて、上記のように考えられるように私も変化しました。

 

今は、後輩として入ってきてくれた研修医全員にありがとうという感謝の気持ちで一杯です。

 

私も彼らの御陰で変わったから。

 

ありがとう。

 

ふ〜、1本目終了。





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