内科後期研修医のjun1です。
連休中の5月1日、2日と臨床セミナーで医学生さんが6名も来て下さいました。
学生さん一人一人に患者さんを一人担当していただいて、お昼過ぎくらいまでに、病歴&問診、身体診察、夕方からはプレゼンテーションをしてもらい一緒に勉強する、という楽しいセミナーでした。
今回の臨床セミナーのテーマは『Narrative(物語)』。
病歴&問診のなかでも、疾患のことばかりに焦点を当てず、患者さんの思いや物語を中心に話を聞く、というものです。
学生さん達は皆礼儀正しく、落ち着いていて、プレゼンテーションも立派にこなしてくれました。
こちらも勉強になることも多く、実り多い連休の中日となりました。
ありがとう。
そんな臨床セミナー2日目の5月2日の午後のプレゼンテーションの際中に、総合受付から電話があり、
『○○さんという方が、先生を訪ねて来られてますが、先生ご存知の方ですか?』
一瞬考えて、
『あ〜、あの時の患者様だ。』
と思い出し、学生さんのプレゼンテーション中でしたが、急いで受付の前に。
患者様は、私が以前に救急外来で診た患者様。
救急外来受診の1ヶ月前に大阪の病院で大腸癌の手術を受けられたのですが、前日からの激しい下腹部痛で受診された方でした。
受診された際は、腹痛のためグッタリされていたのですが、受付で再会した時はすっかり笑顔で私を迎えて下さいました。
患者様は当院で絞扼性イレウスのため緊急手術が必要と診断した方でした。
絞扼性イレウスとは、腸が捻れたりして、メチャンコ痛いのですが、血流障害があって腸管が壊死すると、腸を切除しなくてはいけません。
大腸癌の手術をされた大阪の病院に連絡し直ぐに転送(私も救急車に同乗しました)、その日の内に緊急手術を受けられました。
腸管に壊死は見られず、手術は腸管を切除することもなく、腸の捻れを解除して無事終了したとのことです。
『手術中に腸管に血流が確認できたときは、手術室全体に安堵の空気が広がったそうなんです。』
と患者様が話して下さった時は私も少しウルっときてしまいました。
いや〜ホント元気になられて良かった。
腸管も切除せずにすんでホント良かったです。
そんな患者様から、お礼にとお菓子をいただきました。
お菓子を外来の看護師さんに渡して、私は途中で抜けてきた学生さんのプレゼンテーションに急いで復帰。
そのプレゼンテーションも無事に終わり、臨床セミナーは夕方6時に終了。
で、私は再びいそいそと内科の外来に。
急げjun1。
内科外来の受付にいた看護師長さんに、
『今日、患者様から僕がもらったお菓子ってどこにありますか?』
と尋ねると、師長さんは怪訝な面持ち。
『え〜っと、今日患者様がお礼に私に持って来て下さったお菓子を食べに来たんです。』
と言うと、受付の事務の人とクスクス笑いながら、
『あ〜、あ〜、わかった、わかった、先生、こっちの詰め所においで(*^o^*)』
と、外来看護師の詰め所に連れて行って下さいました。
これがその件のお菓子。
(きな粉味)
上品な味で日本茶に良く合って、美味しかったです。
患者様が軽快されて顔を見せに来て下さったことは本当に嬉しかったです。
お菓子も美味しかったです(^o^)/