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時間シリーズ③ 病院という職場


産婦人科研修中のjun1です。

 

先日、産婦人科の外来研修中に『99番コール』が鳴り、病棟に駆けつけました。


『99番コール』というのは、院内急変があった場合に可能な人は駆けつけるように、という館内放送のことです。


私も指導医から、外来研修はいいから君は現場に行きなさい、ということで現場に。

 

懸命の救命措置が行われましたが、患者様はお亡くなりになられました。

 

私は2年前に初めて病棟勤務した夕刻5時頃、初日だし今日はもう帰っていいよ、と言われて帰ろうとした時に院内99番コールが鳴り、目の前で患者さんがお亡くなりになられるのを経験しました。


その時、自分は凄い職場で働き始めたのだ、と戦慄(せんりつ)したのを覚えています。


その後も患者様の最期に立ち会うことが何度もありましたが、何回経験しても人の人生の最期を看取るというのは、言葉では言い表せない凄まじい空間がそこに生まれ、その人の80余年の人生という時間を想い、身の震える思いがします。

 

反対に、私は今産婦人科研修が3週間終わったところですが、何度もお産を見させていただきました。

 

赤ちゃんが生まれる瞬間というのも、言葉では表現できない凄まじい空間が分娩室に生まれます。


その時の私はまた同じように、今生まれたばかりの赤ちゃんのこれからの80余年あまりの人生という時間を想い、いつも軽い身震いと眩暈(めまい)がしています。


病院という職場には、生と死に関わる様々な時間と空間が流れています。


そして、その時間と空間の過去と未来を想像するたびに、自分は凄い職場で働いているのだ、といつも身の引き締まる想いと眩暈(めまい)を覚えています。

 

(*お亡くなりになられた患者様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。)










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