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精神科研修で思うこと ①

こんにちは、2年目研修医のいむいむです。今は、奈良県にある吉田病院というところで精神科研修を行っています。精神科研修期間中で感じたことを書きたいと思います。

 

自殺は死因の第6位です。15歳から54歳までの働き盛りの年齢を5歳区切りでみたときに自殺はどの年齢区分でも第1位か第2位になっていることはあまり世間には知られていません。

 

初期研修医は新規にいらっしゃる患者さんに対して予診をとります。(予診とは精神科医による本診察の前に生活歴や受診理由などの情報収集および診断・治療を行うための補助診察のことです。)

 

がんばれない自分を責めるいわゆる典型的な「うつ病」患者さんに出会いました。

「うつ病」という病名が一般的になってきていることは非常によいことだと思います。しかし、典型的な「うつ病」の方はそのことに気が付くこともできないような状態に陥っていることがしばしばあります。ぼくが見た患者さんもまさしくがんばれない自分を責め続け、自分が「うつ病」であることにまったく気がついていなかった状態で受診されました。

 

このような方は現代にとても増えている可能性は高い。生きづらい社会になっていることが精神科外来を通して実感として伝わってきます。少しでも社会が生きやすくなればとただ願うだけです。

 

日本の精神科に対する偏見も予想以上に大きいということを、精神科研修を通じて非常に感じます。自分自身でもどこか偏見があるのではないかという体験を毎日のように感じてしまいます。ひょっとしたら精神科研修の期間中は自分自身のいやな部分を直接的に突きつけられる期間なのかもしれません。少しでも精神科患者さんの苦しみに共感できる医師でありたいと思います。

 

次回のブログでは精神科病棟のことについて報告させていただきます。

 

~2年目研修医 いむいむ~

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