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左手の使い方が肝(きも)

2年目研修医のJUN 1です。

 

今回の題は『左手の使い方』。

 

昨年の整形外科研修中の話。

 

1年目研修医がさしてもらえることといえば、手術の最後の『縫合(ほうごう)糸結(いとむす)び』。

 

当院では整形外科の手術には外科の先生が、外科の手術には整形外科の先生が麻酔科医として入られます。

 

ある日の整形外科の手術の後の事。

 

整形外科の手術で、麻酔科医として手術を見ておられた外科部長のO先生が、わざわざ研修医ルームまで私を探してきてくださり、『縫合&糸結び』を教えてくださった。

 

私の『縫合&糸結び』がもひとつだったから・・・。

 

とても嬉しかったのを覚えています。

 

O先生は左利き。

 

でも縫合は右利きの人と同じように、右手に針、左手に摂子(せつし)

 

私:「先生、利き手の左手で針を持たないのは、縫合しづらくないですか?」

 

O先生:「あ~、全然そんなことないで。実わな、上手に縫合できるかどうかは、左手の摂子でいかに縫合しやすいように皮膚を把持(はじ)できるかがポイントなんや。」

 

へ~、そういうものなのか~と妙に感心して、その日の個人授業は終了。

 

ほどなく整形外科研修は終了し、今度は外科研修へ。

 

1年目の研修医は腹腔鏡(ふくくうきょう)の手術にて最後のポート(カメラや監視を入れていた穴です)の閉創(へいそう)を少し手伝わせてもらえます。

 

埋没(まいぼつ)縫合というのをします。

 

巧く出来ないな~と思いながら、目の前の先生の縫合を見ていると、私との違いは左手での皮膚の返し方。

 

な~る。

 

同じように皮膚を返して縫合すると、あら不思議、(うま)くできました。

 

先生も「あれ、急にできるようになったやん」と。

 

見て真似をしただけです。

 

というわけで、1年目の研修医の先生方は今後回ることになる外科&整形外科研修に行ったときは、左手を意識してみて下さいね。

 

もちろん縫合以外の時左手を意識すると、色んな事が巧くいくと思いますよ。


(どこの研修病院にもあると思いますが、縫合の練習用の器具とDVDです)


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