「道灌」というお酒はご存知でせうか?
滋賀は草津のお酒ですが、灘に工場を持っているので阪神間でも割にポピュラーな日本酒だと思います。
昔、お店で飲んでて清酒道灌の話になった時に、隣りに座ってたお客さんに『山吹』って落語のネタにもなってる太田道灌のエピソードを教えて貰ったんですよね。
ある日、狩りに出た太田道灌は急な雨に降られて困って、近くにあった民家に蓑を借りに行くのですが、対応した娘は黙って山吹を一輪差し出すだけなので、道灌は憤慨して帰るわけです。
その話を後日家来にしたら、家来は
後拾遺集の兼明親王の歌を詠んで聞かしたそうです
七重八重
花はさけども
山吹の
実のひとつだに
なきぞかなしい
つまり、貧しい暮らしでお貸しする蓑もないです!と有り体に言うのは無粋だから、「実の」と「蓑」をかけて山吹を差し出してたんですね
自分の無知を恥じた道灌は以後、歌道に精進する!っていう話です
研修医も武将も
自分の出来ることや知ってることに興味が行きがちですが
自分が知らない事に自覚的になる事も等しく大事だな~と街中で山吹を見つけて思いました...
(^-^)/
~研修医 雑学好き~
ちなみに...
八重咲きの山吹は蘂(しべ)が変異して出来るので、一重の山吹と違って、実や種が出来ず一代限りのようですね~
ヾ( ´ー`)