トップページ> 家庭医ルーム > ハーバード白熱教室 「正義」
最近話題のすごく興味深く、面白い授業を紹介します。
ハーバード大学の歴史上、履修学生の数が最高記録を更新した授業。
政治哲学のマイケル・サンデル教授の授業「Justice（正義）」。
大学の劇場でもある大教室は、毎回1000人を超える学生がぎっしり。
あまりの人気ぶりにハーバード大学では、授業非公開という原則を覆し、
この授業の公開に踏み切ったそうです。
ハーバード大学の授業が一般の目に触れるのは、史上初めて。
NHKでも 「ハーバード白熱教室」として放送しています。
YouTubeでも視聴可能。
医療の問題も例として議論されています。
超重症の１人が運ばれてきた。
次に重症の４人が運ばれてきた。
はじめの超重症の１人を助けようとすると
後の４人は助けられない。
はじめの１人をあきらめれば、
その時間で後の４人を助けられる。
どちらが正義か？
この場合は、結果的に助かった人数の多い方が正義と
感じる人が多かった。
でも、状況が変われば結果は変わります。
臓器移植待ちの重症の４人がいます。
隣の診察室に健康な健診を受けている人がいます。
その人の臓器を４人に与えれば、
１人の犠牲で４人が助かります。
結果的に助かった人数が多い方が正義と考えても、
今回は先程とどうも様子が違います。
このように哲学的な問題を大教室にいる学生と
一緒に議論しているところが本当に凄すぎます。
哲学をこんなに面白く授業する先生がいるなんて。
ヒントをもらえました。
～後期研修医 N～
