トップページ> 家庭医ルーム > 死ぬときに後悔すること２５
先日、外来の看護師さんから一冊の本を薦められました。
「死ぬときに後悔すること２５（大津秀一、致知出版）」
緩和医療を専門とされている大津先生の著書です。
先生は「1000人の死を見届けた」経験から、死ぬときに後悔することはおおよそ
決まっているのではないかと感じ、この本にまとめられました。
・健康を大切にしなかったこと
・たばこを止めなかったkと
・悪事に手を染めたこと
・自分の葬儀をどうするか決めなかったこと
・故郷に帰られなかったこと
・行きたい場所に旅行しなかったこと
・子どもを結婚させなかったこと
・自分の生きた証を残さなかったこと
などなど２５項目あり、それぞれにエピソードが書かれています。
私が一番印象的だったのは
・愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと
でした。
昨年、私が病棟で看取ったAさんは、在宅の時から私が担当でした。
奥さんにいつも強く当たっていたのですが、亡くなる前日、急に奥さんに
「今までありがとう」と伝えたそうです。後日、奥さんからお聞きしました。
Aさんは死期をさとっていたのかもしれません。
病気が進んでからは思うように身体が動きません。
この本に書かれているようなことを、元気なうちからやっておくことが
よい人生になるのではないかと感じました。
～指導医 森～
